一人暮らしシニアとコロナ・下 感染したら誰が看病してくれるのか?

ジョルダンニュース編集部



 2020年春にコロナ感染者が増え始めてから、過剰とも思える予防策を講じている男性もいる。彼は70代前半で、妻に病死で先立たれたことから、「一人暮らしの自分がコロナに感染したらと思うと心配で、心配で……。誰が看病してくれるのか」と、打ち明けた。前編に登場した男性とは死生観が大きく異なる。

 その結果、彼が取った行動は、何もそこまで徹底しなくてもと思えるものだった。外出は健康維持のため早朝の約1時間の散歩のみ、友人らとも会わない。買い物は宅配などを可能な限り利用する。さらに自宅で過ごしていても、毎日何度も手洗い、うがいを繰り返しているという。



 厚労省によると、日本国内の新型コロナウィルスの感染者数は172万3162人、死亡者は1万8282人(11月3日現在)に達する。無症状や症状が軽微なケースもあるという。しかし、家族や友人らとも会うこともままならず、症状が収まったとしても一定期間、外出や出勤はできない。感染後、死亡した事例として、家族、親族らとお別れの挨拶もできない。志村けんさんの痛ましいコロナ死がそうであった。

 そんな苦しい生活を強いられるだけに、とりわけ一人暮らしのシニアにとって、感染は深刻な問題だ。そして、万一感染したら誰に頼ればいいのか。食事は? 買い物は? 人生観、死生観によって身の処し方は大きく異なる。第6波の恐れもあるなかで、油断せず予防策をしっかり行い、絶対に感染してはならない。(おわり)

ジョルダンソクラニュース取材班

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記事提供元:タビリス